日本振興銀行の破綻で経済産業省が中小企業に支援措置
日本振興銀行株式会社の経営破綻により経営の悪化が懸念される中小企業に対して、経済産業省の外局である中小企業庁は対策措置を講ずることを9月10日に発表した。主な内容は特別相談窓口の設置やセーフティネット保証の活用など。
特別相談窓口を設置する機関は以下の通り。
全国の日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、沖縄振興開発金融公庫、信用保証協会、商工会議所、都道府県商工会連合会、都道府県中小企業団体中央会、各地方経済産業局
セーフティネット保証(6号)については以下の内容。
日本振興銀行株式会社と取引のある中小企業者は、その事実について各市区町村長の認定を受ければ、本日より、「セーフティネット保証(6号)」等
を利用することが可能となります。
セーフティネット保証(6 号)とは
セーフティネット保証(6 号)というのは、破綻金融機関と取引のある中小企業が、その事実につき市区町村長の認定を受ければ利用できる信用保証協会による保証制度だ。損害額の100%が保証される。ただし金融審査を受ける必要がある。
中小企業者が信用保証を利用できる金額は、中小企業信用保険法により上限が設けられている。現在の上限は無担保保証8千万円、有担保保証2億円の計2億8千万円となっている。
ただし取引先の急な倒産や自然災害、新規事業の開始など緊急の事由で資金需要が発生した場合、すでにセーフティネットを活用しているために新たな融資が臨めないといったケースがある。こうした場合、上記の2億8千万円とは別枠で信用保証が利用できる。これを「別枠保証」という。
件のセーフティネット保証(6 号)での別枠保証は無担保で8千万円、有担保で3億円、計3億8千万円の保証が利用可能だ。保証料率は、0.65%。
日本振興銀行の預金者情報
日本振興銀行の預金者情報を精査した預金保険機構は、その内容を9月12日に発表している。
・9月10日時点での振興銀の預金者は12万6799人
・1000万円超の預金を預けている預金者は全体の2・7%にあたる3423人
・1000万円を超える預金総額は全体の1・9%にあたる110億円
※公的機関の支援を受ける場合でも、相談・申込から審査・融資決定まで数週間から数ヵ月程度かかることも。
急ぎの資金繰りについては、最短当日借入も可能なノンバンクのビジネスローン・事業者ローンを短期的に活用することも検討してみてください。